2012年8月に観た映画。
『Les Femmes Du 6eme Etage~屋根裏部屋のマリアたち』 1960年代のパリを舞台に、スペイン人メイドとその雇い主の禁断の恋を陽気に描いたラブ・ストーリー。 1962年、マリア(ナタリア・ベルベケ)は軍事政権下にある祖国スペインを離れパリに逃れて来る。 彼女は叔母(カルメン・マウラ)らと共にアパートの屋根裏部屋で共同生活を送っていた。 そんなある日、マリアは同じアパートに住む株式仲買人ジャン=ルイ(ファブリス・ルキーニ)の家に メイドとして迎えられることになる。 その後ジャン=ルイは、妻がいるにもかかわらず少しずつマリアに心惹かれ・・・。 ブルジョア夫婦と雇い主のアパルトマンの屋根裏部屋に住むスペイン人のメイドたち。 インテリアも凄く可愛くって♪マリアが着る衣装もステキ! フランス人とスペイン人の気質がこんなにも違うというのも面白い!(想像通りなんだけど・・・) 屋根裏部屋で暮らすスペイン人メイドたちが、陽気で情熱的で魅力的♪ メイドが作る完璧な茹で卵を食べることが、至福の喜びであるジャン=ルイが ひょんなことから、メイドたちと同じ屋根裏で1人暮らしを始め 今まで味わったことのない自由を満喫させ スペイン人のおばちゃんたちのパワーに押され気味だけど人生を楽しんじゃう姿に くすりと笑っちゃう。 夫の変化に無頓着で勘違いな妻にも笑っちゃう。 マリアがとっても魅力的で、惹かれちゃうジャン=ルイにも頷けちゃうなぁ♪ 『도가니/Silenced~トガニ 幼き瞳の告発』 カン・イノ(コン・ユ)は大学時代の恩師の紹介で ソウルから郊外のムジンという町の聴覚障害者学校に美術教師として赴任する。 着任早々彼は校長の弟の行政室長(チャン・ガン)に、教職を得た見返りとして大金を要求される。 最初から学内の重苦しい雰囲気を奇妙に感じていたイノは ある晩、帰宅しようとして子どもの悲鳴を聞きつける・・・ 聴覚障害を持つ子どもたちに暴行や性的虐待を行い それを隠ぺいしようとした教育者たちの本性を暴き出した実話をもとにした本を映画化した作品。 原作とは少し設定が違ってるみたい。(被害にあった子供たちの年齢が低いとか・・・) 弱者に対して行う行為に悲しく重い気分になるんだけど(いや、本当に酷いっ!!) 微弱ながらも子供たちの力になってくれる大人がいて本当によかった・・・。 これは韓国の話だけど、この官民の癒着って日本でもあるんだろうなぁ・・・。 双子の校長がもう、めっちゃホラーで。トイレの個室を上から覗くシーンなんて 『呪怨』のカヤコもビックリだわ。(脚色し過ぎじゃない!?) 結局、裁判は加害者側に有利に働いて・・・。 救いようのない話でもあるんだけど この件が公になり、映画化されたことによって事件が再調査、実際の学校は廃校になったそう。 実際あったこの学校は、韓国でも異色なのよね!?それとも、氷山の一角!? いやでも、主人公のお母さん・・・韓国のお母さんのイメージだったなぁ。 『Die Verlorene/Remembreance~ある日 あの時 愛の記憶』 1976年、ニューヨーク。夫と娘と幸せに暮らすハンナ(ダグマー・マンツェル) テレビから聞き覚えのある声が流れていることに気付く。 画面に目をやると、トマシュ(レヒ・マツキェヴィッチュ)がインタビューを受けている姿が映っていた。 1944年、ポーランド・アウシュビッツ強制収容所へ送られたハンナ(アリス・ドワイヤー)は そこで出会った政治犯トマシュ(マテウス・ダミエッキ)と恋に落ちる。 所内の様子を捉えた写真ネガをレジスタンス仲間に渡す任務を遂行していたトマシュは ハンナを連れて脱走を敢行するが・・・ 実話を元にした話。アウシュビッツから命がけで脱走するも、すれ違ってしまって 離れ離れになった2人・・・。NYで暮らすハンナは 40年後、死んだと思っていた愛する人がTVのインタビューを受けてる姿を見て・・・ その衝撃は計り知れないものだろうなぁ・・・。 現代と過去をリンクしながら進むストーリーに、目が離せなくって。 あの時、2人に何があったのか・・・何故、2人は離れ離れになってしまったのか・・・ 『サラの鍵』でもそうだったけど、過去のことは触れられたくない・・・封印してしまう 自分のルーツを知られたくないという思いは強いのかも。それは、愛する旦那・娘であっても。 幸せにNYで暮らしているんだけど、彼女がとった行動は・・・理解がある家族に胸をなでおろしちゃった。 ドイツ語、ポーランド語、英語、それぞれの国の言葉で会話されるのがよかったなぁ。 (ドイツやポーランドの話なのに、英語で通すことも多いので・・・) 全編、ドキドキなんだけど ラスト、更にドキドキしちゃいます。 『The Grey~凍える太陽』 石油掘削現場で勤務する男たちを乗せ、アラスカのツンドラ地帯を飛んでいた飛行機が 大嵐に巻き込まれて墜落。 オットウェイ(リーアム・ニーソン)ら、7人の男が生き残るものの そこは周囲がすべて雪に覆われる極寒の地。 一行は取りあえず南へと向かうが、野生のオオカミたちのテリトリーに足を踏み入れていたことから 彼らの執拗な攻撃にさらされることに。 マイナス20度という寒さや、圧倒的な食料の不足にも苦しむ中 雪山を突き進んでいく彼らだったが・・・。 飛行機事故で雪山に墜落するも、運よく助かった7人。 それぞれ、自分を主張し我を通す、いかついおっさんばかり(笑) いかにこの過酷な状況を脱するか・・・助けは来るのか!?どんなサバイバルが待っているのか!? と、思ったら人食いオオカミVS人間という内容だったのね。1人・・・また1人・・・そして・・・ というのは、想定内だったかも。でも、全く助けが来ないという一筋の光もないってのは観てても辛いかも。 リーアム・ニーソンは好きな俳優で渋くてカッコいいんだけど、超アップになると しみじみと堀が深いな・・・と思っちゃった。爪のアップもよくあったんだけど、爪が小さいって 変なところに目が行っちゃって・・・(笑) 墜落のシーンは、もう何とも言えないくらい怖い。落ちた・・・って瞬間、無音になっちゃうんだけど それが返って怖い(>_<) 飛行機がガタガタと危うくなったら 我の強いおっちゃんたちでも、静かになっちゃうのね。 エンドロールが終わってから、ちょっとしたシーンがあるって聞いてたんだけど 観る前に帰った人、多かったなぁ・・・。でも、期待して待ってたら・・・ふーんでした(笑) 『Take This Waltz~テイク・ディス・ワルツ』 フリーライターのマーゴ(ミシェル・ウィリアムズ)と チキン料理専門の料理本制作に奔走するルー(セス・ローゲン) 結婚5年目ながらも仲むつまじく過ごす夫婦。 ある日、とある島に仕事で訪れたマーゴは、そこでダニエル(ルーク・カービー)という情熱的な青年と出会う。彼に強く惹かれ、一緒に島で楽しい時間を過ごす。 だが、偶然にもダニエルが自分たちの家の向かいに暮らしていることを知り・・・ 近所ということで頻繁に彼と顔を合わせ、意図せずダニエルと過ごす時間が増え 夫とは正反対の彼に惹かれていく。どうにもならない思いが募った時、マーゴが決めた道とは・・・ 幸せなんだけど、何か物足りない・・・ 女性なら、『あーわかる。』って頷いちゃうかもなんだけど 子供がいない私は、更に大きく頷いちゃったかも。結婚記念日に外食しても会話もがない。 ルー曰く、何も言わなくてもマーゴのことは全てわかる・・・だなんて 違うのよ、違うのよー!!と、声を大きくして言いたい!何年目であろうが、あの頃のように 楽しくドキドキしながら、お喋りもしたいのよ。 新しく出会ったダニエルとの会話は新鮮で、一緒にいるだけでドキドキ。マンネリになると そういうドキドキ感が欲しくなっちゃうのよね。 でもマーゴ、プールでお漏らししちゃったり、旦那の横で便器に座って放尿・・・(海外では、そんなもの!?) ちょっと、気が緩みすぎでない!? プールのシャワー室でのやりとり 体型だだ崩れのおばさまたちの裸体を映しながら言う『新しいものも、やがて古くなる・・・』セリフに んー、まさに。 ルーと、別れるまでダニエルとキスもしなかったって言うのは マーゴ、頑張ったんじゃない!?って思ったら、その後のはっちゃけ方は尋常でないわ。鼻血、出そうになった(笑) でも、ダニエルとの新しい生活も徐々に色あせてきて・・・マーゴの虚しくも悲しい目が印象的。 『かけがえのないものが、なぜ色褪せてしまうのだろう・・・』 男性でも女性でも、誰しもがそう思いながら暮らしてるよね。 遊園地で『video killed the Radio star』が流れるシーン、曲が流れた時と鳴り終わった時のマーゴの表情が 印象的。大好きな曲だったし耳から離れません。 ・・・自分だったら、どうするだろ!? 8月に観た映画、5本でした♪
by kash-w
| 2012-09-09 23:58
| 映画
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Comments(2)
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belgium44 at 2012-09-10 02:03
kashさん、こんばんは~♪
8月も沢山観たね~、それで今年はアップのペースも早いわ~。 屋根裏部屋のマリアたちは、京都ではちょうど今公開中なのよ~。 ちょっと気になってて、旦那にチケット頼んでいるんだけど まだ手元にやってこないのよ、間に合うといいんだけど。 ファブリス・ルキーニって久しぶりに聞くわ~。 私、エリック・ロメールの映画けっこう好きで観ているんだけど よく出ていたから~。 ある日 あの時 愛の記憶は、旦那が観たがりそうなジャンルなんだけど 何も言わなかったなぁ~。 ちょっと違うけどホロコースト物として、「ソハの地下水道」が観たいって言っているの。 東京が一番公開が早くて、京都はまだ公開日も決まってないんだけど kashさんも観ようと思ってるのかなぁ~と思って・・・^^
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kash-w at 2012-09-11 00:15
belgium44さん☆
さおりさん、こんばんは。8月も観たよ~♪ そうなの、今年は頑張って追いついたー!珍しいでしょ~!(笑) 『屋根裏部屋のマリアたち』コッチでは、テアトルでやってたの。 コレは観たいと思ってて。旦那サマ、買ってきてくれるかな~!? 私は好きな映画だったよ!観たら、また感想を聞かせてね♪ エリック・ロメールの作品って、あんまり観たことないの~。 恋の秋くらいかな。名前も怪しいよ~(*^_^*) 『ある日 あの時 愛の記憶』もいい映画だったよ。この手の映画は 涙なくして観れないわ~。 『ソハの地下水道』は、私も観たいと思ってるよ!京都は未定なのね。早く教えてほしいよね~。 大阪では、月末からだよ~。これも、きっと多いだろうなぁ。
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